Q1.ミミズって何者?
足がないから昆虫ではないと思う。
せぼねをもたない環形動物という生き物で、ヒルやゴカイの仲間。たくさんの輪がつながった細いチューブのような体のつくり。
ミミズをさわるとヌルヌル。もっとさわるとザラザラしている。このザラザラは何だろう?
ミミズの体には、土の中を動くときにスパイクのような役目をする「ごう毛」がある。ごう毛は、ミミズの種類によって、はえかたや数が違う。

Q2.ミミズの体のつくりを調べよう!
ミミズの体は、ほとんどが腸。耳も目も骨もない。
体には光を感じる細胞(さいぼう)がある。
体全体で周りの振動(しんどう)をとらえて、周りの音を聞くことができる。
たしかめる実験をしてみよう!
【耳のたしかめ実験】
- ①ミミズに、笛・リコーダー・ギター・けんばんハーモニカの音を聞かせて反応を見る
- ②しんどうする楽器のギター・けんばんハーモニカの上に、ケースに入れたミミズをのせて反応を見る
どんな音を聞かせても反応しない。
しんどうする楽器には逃げ回る反応をする。
予想通り、どんな音を聞かせても反応しなかった。しんどうする楽器の上にのせると、びっくりしてはげしく動き回った。
→ミミズは音は聞こえないけど、体で音を振動として感じる!

ミミズは、においがわかるのかな?
【実験】
- ①シマミミズ3匹をシャーレに入れる
- ②ニンニク、わさび、キムチ、こう水、酢、ラベンダーのこう油をしみこませた綿を、シャーレに入れる
- ③ミミズが動き出すまでの秒数を計る
わさび、ニンニク、酢、キムチはくさくてすぐ逃げて、こう水とラベンダーのこう油はゆっくりミミズが逃げると思う。
わさび、酢、キムチを入れると、すぐ反応して逃げた。ほかのものも、においをしみこませた綿から離れたところにかたまっていた。
→ミミズは強いにおいは感じることができる!

キムチを食べるミミズもいて、びっくりした!
Q3.ミミズのじゅ命は?
じゅ命は1年じゃないかな。
ミミズの種類や、住んでいる場所によって、じゅ命に違いがある。
ひとつは春に生まれて、冬に死んでしまう「一年型」。
もうひとつは、冬でも成体や幼体が見られる「えっ冬型」。

ミミズがえっ冬するなんて!
Q4.ミミズが作る土を調べよう!
ミミズがいる土をよく見ると、小さな土のつぶがたくさんあった。
小さな土のつぶは、ミミズのフン。
ミミズは、土のなかを移動してトンネルをほったり、フンをしたりすることで、土をふかふかの土に変えてよくかきまぜ、えいようたっぷりのひりょうをまく、はたらき者!
【実験】いろんな土でトマトを育てる
<用意した土>
- ミミズのフンの土
- 馬のフンの土(ミミズ入り/ミミズ無し)
- ふよう土(ミミズ入り/ミミズ無し)
→トマトの成長した長さ、実の数、とう度(実の甘さ)を調べる
ミミズのフンの土が一番よく育つ。その次が、ミミズ入りの土。
ミミズのフンの土が一番成長した。一番成長しなかったのが、ミミズ入り馬のフンの土。
ミミズのフンの土が、あまくおいしいトマトを作ることがわかった!
Q4.ミミズってどのぐらいの深さまでなら
呼吸(こきゅう)できるの?
地面から20cmぐらい。
呼吸できる深さが、ミミズのいる限界の深さだと思う。
→馬のフンの山を掘って、ミミズがいる深さを測ろう!
7~93cmまでの深さにいることがわかった。
地面から約10~30cmのところにシマミミズが一番多くいた。
土がふかふかだと、深いところでも呼吸できる。
ほかにも、ミミズが好きな土の種類を実験したり、ミミズが土を分解(ぶんかい)していく様子を観察したりして調べました。
Q5.ミミズは土のなかでどんな生活をしているの?
土のなかの5~10cmのあたりに巣をつくる。
土の中だけでなく、落ち葉の下などにも生息する「表層種」と、土の中で暮らす「浅そう種」「深そう種」がいる。ミミズの種類によって、いろんな深さで生活していることがわかった!

Q6.ミミズは何を食べるの?
おち葉や馬のボロ
土や落ち葉、ふ植しつを食べる。
土や落ち葉以外に、ミミズの好きなものを調べよう!
【実験】
- ①2つのケースにミミズを30匹ずつ入れる。
- ②片方のケースにかれた食べ物(かれたほうれんそう・かれたにんじん・むぎ茶の出がらしをほしたもの・コーヒーかすをほしたもの)、もうひとつのケースに生の食べ物(なすび・にんじん・たまねぎの皮と実・さつまいも・ぶたミンチ肉・ほうれんそう)を入れる。
- ③食べ物の下にミミズがいるか、何日でなくなるか変化を見る。
かれた食べ物の方が好きで、全部たべる。生の食べ物は全部のこす。
シマミミズは生よりかれた食べ物が好き。生の食べ物もかれてくると食べているようだ。たまねぎの皮やよもぎやミンチ肉はきらい。
かれた食べ物は全部食べたけど、コーヒーかすが一番好き。
本にはなんでも食べると書いてあるけど、生の食べ物をなかなか食べなかったのはどうして?
どじょう動物学会の先生にメールで聞いてみた。「シマミミズは残飯をたいひに変えてくれるので、生のものも食べると思います。明るいところが嫌いなので、隠れてこっそり食べているかもしれません」とのことだった。
Q7.ミミズの化石ってあるのかな?
ミミズはいつからいるのかな?
7000万年前からいるんじゃないかな?このころ、花や昆虫が出てきたから。
福井県・恐竜博物館の薗田先生にメールで聞いてみた。でも、先生も化石をみたことがないそうです。ミミズは骨がないから、化石になりにくいそうです。
図書館でミミズの化石がのっている本を見つけた!本によると、4億年前の地そうから、ミミズの仲間の環形動物の化石が発見されたそうです。
→僕は7000万年くらいにミミズのそせんがいると思っていたので、4億年前にいたなんてすごいと思いました!

4億年前にいたなんてすごい!
Q8.ミミズにおしっこをかけると
大事なところがはれるって本当?
ミミズをさわった手で、大事なところをさわると、手にきせい虫やバイキンがついて、はれるのかな?
牧場でシマミミズをかんさつしていると、黄色いえき体がミミズの体から吹き出した。このえき体には「ライセニン」という物しつがふくまれていて、せいしをころす作用がある。このえき体がつくことで、大事なところがはれると言われている。

ミミズはぬるぬるしていて気持ち悪いなぁとお母さんは言います。まわりにもきらいな人がたくさんいました。でも、ミミズはあんなに小さなからだなのに土をゆたかにしたり、薬になったり、命のサイクルを助ける役目をしたりして、びっくりすることがたくさんありました。これからミミズを見かけたら、すごいやつだなぁ~と声をかけたいです。