さあはじめよう「調べる学習」の4つのステップ
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1.テーマを決めよう
疑問やふしぎをさがしてみよう!
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2.図書館で調べる
地域の図書館や学校図書館で調べてみよう。見つけた本の名前は書いておこう。
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3.もっと調べる
まちや自然のなかにもでかけよう!図書館では調べきれない発見があるよ。考えたことをメモしておこう。
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4.書いてまとめよう
友だちに自分が調べたことを教えてあげるつもりでまとめよう。
「調べる学習」のヒント


さあはじめよう「調べる学習」の4つのステップ
1. テーマを決めよう
疑問やふしぎをさがしてみよう!
1 身のまわりをよく見よう
生き物、草花、食べ物など、生活の場には調べるテーマがたくさん。家族や友だちとの会話や、新聞・テレビ、教科書の中にもテーマが隠れているかも。
2 「どうしてかな?」と疑問の形で考えてみよう
「雲の形はどうしてみんな違うのかな?」「ダンゴ虫はなぜ丸くなるの?」「なぜかな?」「どうしてだろう?」と考えてみよう。ふしぎな気持ちが大きくなっていきます。

3 比べてみよう
自分が住んでいる土地ではこうだけれど、ほかの場所ではどうなっているかな? 今と昔など、比べてちがいに気づくと、調べたくなってきます。
4 仮説をたててみよう
答えを予想して仮説をたててみよう。テーマによっては、頭の中も整理されて、どこでどう調べればよいかがわかってきます。
5 とりあえず、テーマを決めよう
おおまかなテーマしか思い浮かばないときは、少しだけそれを調べてみよう。自分が本当に興味を感じるテーマがきっと見つかると思います。
2. 図書館で調べる
地域の図書館や学校図書館で調べてみよう。見つけた本の名前は書いておこう。
1 図書館に行ってみよう
図書館は知識の宝庫です。書棚をながめて、テーマに関係した本やパンフレット、新聞記事をさがそう。
2 司書さんに聞いてみよう
本が見つからない時は、司書さんに相談してみよう。
関連した本の見つけ方、調べ方を教えてくれます。
3 百科事典は強い味方
まずは百科事典にあたってみよう。関連した事柄がわかって、そこから調べることが広がっていきます。
4 複数の資料にあたろう
本を読み比べてみよう。書いてあることが違うかもしれません。
5 図書館での関連の講座に参加しよう
調べる学習のやり方は、学校の授業のほかに、図書館でも教えてくれることがあります。家の人や友だちと行ってみよう。

作品には調べた本(情報源)を必ず書いておきましょう。
「○○という本にこういうことが出ていました」ということを、調べながら書きとめておきましょう。
インターネットの情報は、URL(ホームページの住所のようなもの)と検索した日付も忘れずにメモしてください。
機関誌『あうる』関連記事「人の意見と自分の考え」(PDF形式)
3. もっと調べる
まちや自然のなかにもでかけよう! 図書館では調べきれない発見があるよ。考えたことをメモしておこう。
1 実験しよう、観察しよう
植物や昆虫、動物などを調べるときは、観察や実験も良い方法です。どんな方法で行い、何がわかったか、結果も含めて記録しておこう。

2 博物館・動物園・資料館に行こう
実物にふれたり、専門の資料などを見ると、ものの見方や考え方が広がります。そのときの自分の気持ちもメモしておくと、まとめるときに役立つ!
3 人の話も聞いてみよう
身近な人へのインタビューやアンケート調査も有効です。専門家などに手紙を出すと、疑問にこたえてもらえるかもしれません。もし、会えることになったら、あらかじめ質問をまとめておこう。
4 そして図書館へ
図書館の外で色々調べてわかったことを、もう一度図書館に戻ってたしかめてみよう。新たな発見があるかも。
4. 書いてまとめよう
友だちに自分が調べたことを教えてあげるつもりでまとめよう。
1 なぜ、そのことを調べたいと思ったのかな?
まず「どうしてこのテーマを選んだのか」、そのきっかけを書こう。「こういうことに疑問をもったからなんだ」と読んだ人に伝わるだけでなく、自分でも「このテーマを選んだ理由」をしっかり意識できます。
2 なにをどうやって調べた?
どのように調べていったのか、そのみちすじを読む人に伝わるようにまとめよう。
3 目次をつくろう
説明しやすいように、メモをならべかえて目次をつくろう。全体のストーリーを考えるのにまよったら、だれかに読んでもらって、わかりやすい組み立てを目指そう。
4 どこでなにを調べたか、参考文献を書こう
調べるときに使った図書館や本を書こう。このときにもメモが役立つ!
5 調べてわかったことに対して、どう考えたか?
自分が思ったこと、考えたことを自分の言葉で書いてみよう。調べる前と、後で考え方が変わった点も書こう。
6 タイトルはとっても大事!
自分のテーマが伝わるようなオリジナルのタイトルをつけてみよう。

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参考・引用文献リストの書き方 / 引用のルール
参考・引用文献リストの書き方
調べたときに利用した資料名と図書館名のリストを必ず付けてください。 下記の 3 種類の用紙は、ダウンロードしてお使いいただけます。
参考・引用文献リスト用紙 本用(Excel形式)
参考・引用文献リスト用紙 Web用(Excel形式)
参考・引用文献リスト用紙 新聞用(Excel形式)
参考文献リストは、その作品が正しいことを書いているかを読み手が判断 する、目安になります。下記をご参照ください。
「人の意見と自分の考え 参考文献はなぜ書かないといけないの?」(『あうる』2010 年 06+07 No.95)
引用のルール
調べる学習の作品づくりで「調べたことをもとに自分の意見を書く」ときの方法の一つが「引用」です。正しく「引用」することによって、文章に説得力が増し、自分の考えを読み手にわかりやすく伝えられます。引用ルールを守って作品づくりをしてください。下記をご参照ください。
調べる学習作品づくりに役立つ「引用のルール」 調べた情報を正しく引用 するには? (機関誌『図書館の学校』2022 年夏号)
参考・引用文献の書き方(高校生以上の方向け)
参考文献の書き方
調べるときに参考にした情報や資料は、必ず、「参考文献リスト」(参考にした情報や資料のこと)を付けてください。
よく使われる資料の出典の書き方の基本形と具体例を示しました。
詳しくは、藤田節子『レポート・論文作成のための 引用・参考文献の書き方』(日外アソシエーツ、2009)を参照してください。
図書1冊を参考にした場合
■書く項目
著者名.書名:副書名.版表示、出版者*、出版年、総ページ数、(シリーズ名、シリーズ番号).(*初版は省く)
例:
立花隆.ぼくはこんな本を読んできた:立花式読書論、読書術、書斎論.文芸春秋、1999、375p.(文春文庫).
図書の一部分を参考にした場合
■書く項目
著者名.“見出し”.書名:副書名.版表示*、出版者、出版年、はじめのページ-終わりのページ、(シリーズ名、シリーズ番号).(*初版は省く)
例:
名和小太郎.“9 交流ではなく直流”.エジソン理系の想像力.みすず書房、2006、p. 47-50、(理想の教室).
立花隆.ぼくはこんな本を読んできた:立花式読書論、読書術、書斎論.文芸春秋、1999、 p.10-12、(文春文庫).
事典や辞書の1項目を参考にした場合
■書く項目
著者名.“項目名”.書名:副書名、巻次.編者名.版表示*、出版者、出版年、はじめのページ-終わりのページ、(シリーズ名、シリーズ番号).(*初版は省く)
例:
安藤剛久.“乾めん”.食品産業事典、上.第7版改訂版、日本食糧新聞社、2003、p.319-326.
雑誌記事を参考にした場合
■書く項目
著者名.記事タイトル:副タイトル.雑誌名.出版年、巻数(号数)、はじめのぺージ-終わりのページ.
例:
大江健三郎.知識人となるために.すばる.2007、29(8)、p.24-42.
新聞記事を参考にした場合
■書く項目
著者名.記事タイトル.新聞紙名.出版年月日、朝夕刊、版、該当ぺージ.
例:
遺産申告漏れ1年間で4076億円.朝日新聞.2007-12-18、朝刊、 p.33.(著者名がなければタイトルから書く)
Webページを参考にした場合
■書く項目
著者名.“Webページのタイトル”.Webサイトの名称.更新日付.入手先、(参照年月日).
例:
東芝.“会社概要:歴史と沿革”.東芝ホームページ.2008.http://www.toshiba.co.jp/about/histo_j.htm、(参照2008-03-21).
引用のルール
情報や資料を引用するときには、引用した箇所に注番号をつけて、レポートの最後に、注番号順に、引用した情報や資料の著者名や書名など(出典という)を必ず書いてください。
引用した文章は、自分の文章と区別をつけるために、「 」や“ ”などでくくりましょう。
例1: ・・・アサリは1個で、「1時間に1リットル以上の水をろ過する能力があり、海水をきれいに保つ役割をはたしている」1)という。
例2:・・・・わが国の総人口は約1億2千700万人である2)。・・・・
これを、レポートの最後に下記のように出典を書きます。
引用文献
1.“アサリ”.ポプラディア1.ポプラ社、2002、p.60.
2.総務省.“人口推計月報:年齢(5歳階級)、男女別推計人口”.総務省統計局・政策統括官(統計基準担当)・統計研修所統計データ.http://www.stat.go.jp/data/jinsui/tsuki/index.htm、(参照2009-4-13).
あるいは
例3: ・・・アサリは1個で、「1時間に1リットル以上の水をろ過する能力があり、海水をきれいに保つ役割をはたしている」(“アサリ”.ポプラディア1.ポプラ社、2002、p.60.)という。
のように、引用した文章や図表のそばに、書いてもかまいません。
応募に関するQ&A
通っている学校が地域コンクー ル開催地にある場合、どのように応募したらよいですか。
原則として地域コンクールにご応募ください。応募する地域コンクールのルールに従ってご応募ください。
地域コンクール開催地に住んでいるのですが、該当する部門は募集していません。どうしたらよいですか。
全国コンクールにご応募ください。
「子どもと大人の部」というのがよくわかりません。
親子など、子どもと大人のグループが、共通のテーマで調べ、ともに意見しあい、調べを展開した作品を募集する部門です。子どもが主体となって取り組み、大人はその補助に徹した作品の場合は、子どもの学年に該当する部門にご応募ください。
作品をデータで応募することはできますか?
データでの応募は、作品の搬送が難しい海外からの応募に限らせていただいています。
コピーでの応募はできますか?
ご応募いただけます。可能な場合は原版(オリジナル)をお送りください(作品は返却いたしません)。
コピーの場合、文字や絵が判読できるか、頁の欠落等がないか充分ご確認のうえお送りください。
学校に宿題として提出した作品や、校内で賞をもらった作品は応募できますか?
ご応募いただけます。ただし公を対象にしたコンクールに応募した作品は応募できません。出版など、社会的に発表された作品も応募できません。
学年の違うメンバーのグループで1作品を作った場合、応募はどうしたらよいですか?
グループの中で一番上の学年の部に応募して下さい。参加賞はメンバー全員に進呈します。