作品かんたん紹介

アイコン

おもったこと

私は八戸が大好きです。「八戸にはなにもない」と口にする人がとても多いけれど、豊かな海、世界にほこれる縄文文化、せんべい汁などのおいしい郷土料理、ユネスコ世界無形文化遺産に登録されている八戸三社大祭の山車行事・・・長い歴史や文化を身近に感じられる八戸はとてもすばらしいまちです。しかし、2019年3月末、私が所属する「ちきゅう」たんけんクラブのシニア会長から、三陸ジオパークがイエローカードを受けていることを聞きました。「イエローカードってどういうこと?」「サッカーみたいにレッドカードもあるの?」「そもそもジオパークってなに?」次から次へと疑問がわいてきました。これは調べてみなくては!三陸ジオパークのみ力と課題を探ることにしました。

ジオパークってなんだろう?

アイコン
ジオパークについての基そ知識を学び、理解を深めようと思います。

調べて分かった!

ジオパークとは・・・



地球の活動の歴史が感じられる〝地球科学的に価値を持つ大地″で貴重ですばらしい景観など、見どころがある地域のこと。

さらに、ジオの上に展開するさまざまな生態系と、人類が築いてきた文化や産業をふくむ歴史が深く関わり合っていることを学び、観光(=ジオツーリズム)に活用して、楽しく親しむ場所でもある。

アイコン
アイコン
私たちの営みは、ジオの営みとつながっているという気づきが、ジオパークを楽しむポイントかもしれないな。

調べて分かった!

ジオパークは、地質学的に重要な地域の「保全」と「持続可能な開発」を目的にヨーロッパでたん生した。

アイコン
アイコン

なぜ地質学的に重要な地域を保全しなくてはいけないのかな?

わたしの予想

都市開発などで美しい景観が破かいされ、観光資源が減って困るから?

調べて分かった!

『シリーズ大地の公園 北海道・東北のジオパーク』によると、地質学的に重要な地域は、〝地球の過去の営みを理解するための重要な「地球の記憶」″であり、〝資源問題、土地利用問題、自然災害の被害の軽減など、人類が直面している問題の解決のためには、地球の過去の営みを理解し、対策を考える手がかりになる″と、保全の必要性を説明している。

アイコン

世界のジオパークと日本のジオパーク

調べて分かった!

2019年4月現在、世界41ヵ国147地域のジオパークが「ユネスコ世界ジオパーク」として認定。

国内では44地域が「日本ジオパーク」として認定され、そのうち9地域が「ユネスコ世界ジオパーク」である。

アイコン
アイコン
日本はジオパーク多いね。日本列島は火山が多く、まだまだジオの活動が活発だからかな。
アイコン
ジオパークと名乗るためには、どんな審査があるのだろう?

調べて分かった!

日本ジオパークは、日本ジオパーク委員会による書類審査と現地審査があり、認定後も定期的に再認定審査を受け続けなくてはならない。

世界ジオパークに認定されるには、日本ジオパーク認定後、日本ジオパーク委員会の推せんを受け、ユネスコの書類審査・現地審査を受ける必要がある。

地形・地質遺産の価値だけではなく、それらを保全・活用して、地域が元気になる活動を持続することが求められている。

アイコン
アイコン
日本ジオパークには、4年に一度の再認定審査が。
三陸ジオパークのイエローカード(条件付き再認定)はこのことだったのか!
アイコン
調べている中で感じたのは、ジオパークに関する本が少ないことと、本の内容が難しくて、正直、あまりジオパークが楽しいものだと感じられなかったこと。このことが三陸ジオパークのイエローカードにつながっているような気がしてならない。

イエローカードの理由にせまる

アイコン
まずは、私が暮らす「三陸」と「三陸ジオパーク」について調べてみよう。

調べて分かった!

「三陸」とは、昔の国名であった陸前、陸中、陸奥の総称で、青森県八戸市から宮城県北部の海岸地域を意味する。
「三陸ジオパーク」は、青森県八戸市から宮城県気仙沼市までの太平洋沿岸、南北220㎞におよぶ日本最大のジオパークである。

アイコン

調べて分かった!

【三陸ジオパーク認定までのあゆみ】

2011年2月 いわて三陸ジオパーク推進協議会発足。

2011年3月 東日本大震災発生→協議会の活動休止。

2012年11月 三陸ジオパーク推進協議会発足。岩手県13市町村に青森県・宮城県の3市町が加わり、16市町村でジオパーク認定を目指す。

2013年9月 日本ジオパークとして認定を受ける。

アイコン
アイコン
もともとは岩手県が主体となって認定を目指していたジオパーク。

東日本大震災をきっかけに活動が休止し、その後は、震災からの復興に貢献することも含めて三陸地方全体で認定を目指すことになったんだね。
アイコン
震災当時、3歳だった私は、保育園にむかえに来てくれた祖母と一緒に避難しました。「大きな地震がきたら津波がくる」ということは、避難訓練を通して学習していたし、祖父母の体験談も聞いていました。今も生きている地球に暮らしている私たちは、こうして過去から学んだことを教訓にしています。

地震が起こるジオの活動を知ることは、被害を減らすことにつながります。そして、ジオの活動を学べる場所を残していくことが保全活動なのだろう。震災復興に貢献する三陸ジオパークの意味と役割はとても大きい!!

三陸ジオパークの課題点

アイコン

4年に1度の再認定審査で、イエローカードが出た三陸ジオパーク。
課題の改善を計りながら、今年(2019年)の再審査に挑むが、どんな課題点があったのだろうか?

わたしの予想

専門的で難しいイメージから、ジオパークに興味を持つ人が少ない。
三陸ジオパークのみ力に気づくきっかけがないのではないか?

調べて分かった!

【イエローカードの理由】

日本ジオパーク委員会が公表した内容によると・・・

「協議会が広大な範囲を持つ三陸ジオパーク全体を統括的に管理・運営しているとは言い難い。地域および関係機関間の情報共有と連携が不十分であり、ジオパークの理解と活用が進んでいない」

アイコン
アイコン
もともと岩手県沿岸地域での認定を目指していたこともあり、ジオパークに対するおもいの差が地域ごとにあるのかもしれない。

「ジオパークの理解と活用が進んでいない」という点については、私でも取り組めるのではないか?
アイコン
三陸ジオパークのみ力を発信する相手は、実は「なにもない」と思っている三陸ジオパークに暮らす地域の人たち。

地域の理解を深めるために、例え小さな力でもやれることをやってみよう!

こども新聞記者たん生!

アイコン
年2回、地方紙「東奥日報」朝刊で小学生が取材して記事を書く「東奥こども新聞」が発行されています。

三陸ジオパークの現状を知ってもらうため、この新聞の記者にエントリーしました!
アイコン
「新聞が持つ情報発信力」を活用して、私が研究した三陸ジオパークのみ力や課題をたくさんの人に知ってほしいと思います!

調べて分かった!

【八戸市観光課を取材】

八戸市では、市内3か所に、三陸ジオパークVR(仮想現実)動画が見られる専用ゴーグルを設置。また三陸ジオパークを3ブロックに分け、エリアごとに連携しながら、地域が活性化される取り組みをしていくそうだ。

アイコン
アイコン
夏休みを前に、尾てい骨を痛め、「現地視察」に行けなくなってしまった私もVR動画を体験!

ゴーグルをそう着すると、本当にその場所にいるような気分に。まるで海鳥になったような目線で、絶景とジオの解説を同時に楽しめる。

こんなに楽しくて面白いものが知られていないなんてもったいない!
アイコン
取材後、すぐに記事を作成。

一人でも多く、地域の幅広い世代の人に記事を読んでもらい、「三陸ジオパークに足を運んでみようかな」と思ってもらえることを期待したい。
アイコン
うれしかったのは、「ジオパークって初めて聞いた」という友達からの声がきけたこと。私の記事を読んで、三陸ジオパークを知るきっかけになったという人もいました。新聞を読む地域のたくさんの人たちに、三陸ジオパークの現状を伝えることができました。

ジオパークへのドアを開けてほしい!

アイコン
私たちの営みとジオの活動がつながっていることを身近に感じてもらい、興味を持ってもらうきっかけづくりを提供できないか?

私が伝えたいジオパークのイメージを形にするため、ポスターを制作しました。
アイコン
工夫したのは、ポスターにとりつけた5つのドア。

「三陸ジオパーク」につながる不思議なドアを、自分で開けて、ワクワク感を味わえるようにしてみました!
アイコン
ポスターを見たあとで、みんなのジオパークの認知度とイメージがどのように変化したかが分かるようにアンケート調査を行いました。
アイコン
ポスターは、八戸市水産科学館マリエントと
八戸市立根岸小学校に掲示しました。
アイコン
回収できたアンケートは63件。結果は、ポスターを見て三陸ジオパークに対して好印象を持った人が9割、約8割が「三陸ジオパークへ行ってみたくなった」と回答しました。

このことから、私が伝えたいジオパークのイメージにたくさんの人が共感してくれたと判断していいと思う。まずは、実際に足を運んでくれることを期待したいです!

まとめ

アイコン

おもったこと

三陸ジオパークのイエローカードのおかげで、ますます八戸のこと、三陸地域のことが好きになるきっかけに出会えました。これからも楽しみながら、地域のことを理解する学習を続けようと思います。そして、地域に暮らす人たちひとりひとりが、「なにもない」と言わず、「なにがあるかな?」と、いいもの探しをしてくれたら、地域はもっと元気になると思います。それぞれのきっかけを見つけ、胸を張って「郷土はみ力にあふれてる!」と発信してほしいです。

TOP